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活躍する消費生活アドバイザー

堤さんのご担当は?

 アドバイザーとして、電話相談とカウンセリングに携わっています。

 相談者は、まずは電話をかけてこられます。クレジットやほかに継続的に支払っているローン、収入と支出、財産などについて聞き取り、必要に応じてカウンセリングの予約を入れています。

 カウンセリングで任意整理の手続きに入ることを当協会では介入といっています。
 弁護士の指導を仰ぎながら、介入によって、債権者から提供される資料の引き直し計算等や、相談者と家計表をもとに返済について話し合うなどをしています。

 相談者には、債権者が複数あるにもかかわらず、現在一括請求されている1社だけの整理を希望される方や、口の重い方もいらっしゃいます。また一方で、今まで誰にも話せなかったとおっしゃりながら、こと細かに話される方もいます。
 お金の悩みは生活全般を暗くおおっていることも珍しくありません。会ったことのない私に、電話で詳細に話す方は、少しでも重荷を軽くしたいと願っているのだと思います。

 カウンセリングは、広島カウンセリングセンターと高松相談室を担当しています。
 広島カウンセリングセンターは、週に2回カウンセリングを実施していまして、そのうちの1回と、高松相談室での月1回のカウンセリングを担当しています。

 広島カウンセリングセンターには、私も含めて2人の消費生活アドバイザーがいます。日本クレジットカウンセリング協会は、全国のカウンセリングセンターに、たくさんの消費生活アドバイザーがいますので、そういった方たちと、もっと情報交換ができたら、と思っています。

カウンセリングされる時の方針を教えていただけますか。

 法律や司法手続きに関しては弁護士が説明しますので、相談者が聞きたいのに言い出せずにいるようなことを、察して聞いてあげられたら、と思っています。
 「弁護士相談」ということだけで緊張される方もいます。相談者が自分から素直に話せたらいいのですが、簡単にはいきません。

どのようなご相談が多いですか。

 債務の原因は「日常の生活費の補てん」「失業・転職・収入減」によるものが多く、「遊興費・飲食・交際費」「医療・冠婚葬祭」「ギャンブル」等が続きます。
 相談者のなかには、若くて、非正規雇用の方や、なんらかのご病気を抱えている方もいます。

どのようなところでやりがいを感じられていますか。また、ご苦労されているところは?

 やはり、任意整理を行って、完済された方と話す時が一番ほっとします。
 決して多くない収入と、ほとんどムダのない家計表をつけ、遅れずに返済される方のつましい生活を思うと頭が下がります。
 完済の晴れ晴れとした気持ちを、それを望む多くの方に味わってほしいと願います。

 苦しいのは、返済を希望しながら、なかなか計画の立たない方や、返済が滞っている方について考える時と、各債権者への対応です。
 多額の債務を返済していくには、覚悟と堅い決意が要ります。最初は任意整理を希望していても、難しい場合、介入した後であっても、相談者本人が自己破産を真剣に考えざるをえなくなることがあります。

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