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活躍する消費生活アドバイザー

資格が役に立ったことなどがありましたら。

中村 消費生活アドバイザー資格取得のための勉強は、私生活でも仕事でも、ほんとうに役立っています。勉強しておいてよかったと思うことが多々あります。

 私生活では、自らが消費者でもあります。家を買ったり、引っ越しをしたり人生でそう多くない大きな契約をするということも発生します。そんな場面でも消費生活アドバイザー試験で勉強した内容を思い出し、「確か基本はこういうこと」と冷静に対応することができました。

 仕事の面では、私は生産管理や商品開発、品質保証など多様な業務に携わってきましたが、どのような業務を行うにしても消費者視点で考えるということは重要でした。食品メーカーである当社の商品は、最終的に一般消費者が消費します。メーカーが商品を発売する時には、表示や製造物責任、リサイクルのことなど様々な立場の人で複合的に考えなければなりません。そしてこれらはすべて消費生活アドバイザー試験の科目にもなっているものです。私が携わったどの業務においても、試験勉強したことは役に立ちました。また、消費生活アドバイザーという資格は、試験時の勉強はもちろんですが、更新するために講習を受け、知識を磨くシステムになっているので、業務に役立つ知識が廃れることなく培われる資格と思います。

 私は、お客様相談室に1年間ほど勤務しましたが、商品開発や販売促進、仕入れ、品質保証業務などにも携わってきました。さまざまな業務に携わる機会を与えられた一因に、消費生活アドバイザー資格があったように思います。「この人は、業務に必要な知識を把握する基礎はある」と期待されてのことが多かったように思います。

 取引先の方々からは、名刺に消費生活アドバイザーとあるのを見て、「消費生活アドバイザーなんですね」「どうすれば取得できますか」とよく聞かれます。当社の取引先は、消費者とじかに接していることが多いので関心が高いのだと思います。自分の経験に基づいて、わかる範囲でお話ししています。

昨年、消費生活アドバイザー資格制度創設35周年記念功労者として経済産業大臣表彰を受けられました。反響はいかがですか。

中村 受賞は思ってもいないことでしたので、とても驚きましたし、企業のなかで消費者対応部門ではない部署で、消費生活アドバイザーとして活動してきたことをご評価いただき、とてもうれしく思いました。賞状は両親から贈られた額縁に入れ、家の床の間に飾っています。

 この受賞は社内報に取り上げられましたので、社内の多くの人がお祝いの言葉をかけてくれました。「消費生活に関するプロフェッショナルだったんですね」とも言われ、恐縮してしまう場面も多々ありました。
 受賞したことで消費生活アドバイザーという資格を社内でも知ってもらうよい機会にもなったかなと思っています。

 当社の消費生活アドバイザーは、私とお客様相談室に1名いるのみです。お客様相談対応以外でも消費生活アドバイザーが役に立つ資格であることをもっとアピールしていかなければと思っています。

今後の抱負などを。

中村 表彰者として大きなプレッシャーを感じるとともに、この資格を維持していくためには、まずは自己研鑽が不可欠と思っています。

 会社人として自社の業務内容に精通していることはもちろんですが、生活者視点、消費者視点から考えて行動し、お客様に「日新製糖の商品を買ってよかった」と思っていただける商品を提供していけたらと思います。

 それから、昨年、消費生活アドバイザーの資格を知るきっかけとなった日本ヒーブ協議会にも入会しました。「ヒーブになりたい!」と入社しましたが、直接、消費者と接する機会のない業務が長く、入会するきっかけがつかめずにいました。
 ヒーブ協議会は、生活者と企業の架け橋となるべく活動し、また社会に向かっても情報発信していく団体です。現在は、会社の理解のもと、ヒーブ協議会の活動にも積極的に参加しています。

(取材:2016年7月25日)
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