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活躍する消費生活アドバイザー

「消費生活アドバイザー目線」について、意識されていることがありましたら。

山地 消費者個人の選択が集まってできる消費生活ですが、毎日の暮らしでは、時に感情などで左右されますし、自分の心の癖があるなど、消費者は強くて弱い存在です。社会では、いつも1つの正しい答えがあるわけではありません。
 消費生活アドバイザーである前に、1人の消費者としての素朴な疑問や不安、楽しみを、否定したり忘れたりしないように、いろいろな考え方で向き合ってみる姿勢を意識しています。
 また、「身近な暮らしから」「できることから」など、地域で素敵な取組みをしている方や企業、団体と積極的にコンタクトをとり、応援発信することで、「消費者が忙しい毎日を過ごすなかでもできる、持続可能な消費」につながる行動は何か、自分の周りから取り組めることは何か、を意識して探しています。

「消費生活アドバイザー目線」を活用して取り組んでいることはありますか。

山地 子ども達が地域の大人との対話を通して街の課題を見つけ、解決策を提案する活動をしているSocial Kids Action Projectとコンタクトをとり、SKAP@原宿2019に、メンターとして参加しました。

 5日間の日程では、子ども達の学びサポート側として、原宿のモノ・サービスを消費している大人の視点、たとえばタピオカ容器のゴミをどうすれば捨てやすいか、原宿という街に何を期待しているか、どこを見てその消費を選択したか、など、ふだん耳にする機会がない気持ちを、子ども達が言葉で確認できることを意識して過ごしました。
 企業に所属していなくとも、地域での取組みを支援していくことができるのは、「消費生活アドバイザー目線」ならでは、と感じます。

ところで、消費生活アドバイザー資格を取得されたきっかけは?

山地 2011年、東日本大震災の翌月に子どもが生まれましたが、福島県いわき市にある実家は被災していて頼れず、夫も不在がちで、新生児のワンオペ育児をしていました。応援消費をしたい思いと放射性物質についての報道に悩み、また社会全体に不安感が広がるなか、目の前にある命を守るために「消費に対する確かな知識を得たい」と強く思ったのが、取得のきっかけです。
 その後、2012年夏に「消費者教育の推進に関する法律(消費者教育推進法)」が成立したことを知り、翌年に初受験しました。

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