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特集記事

4.消費者重視の企業経営

日本の消費者の方に育てていただいた味の素グループの商品力・技術力が、世界各地で活きています。
 企業経営のなかで、まさに消費者に対して、どのようなことをしているか、ご報告したいと思います。

基本的な考え方として、商品がしっかりできるためは、社員一人ひとりの仕事あるいは経営全体が消費者重視の考え方に貫かれる必要があることを肝に銘じています。
 実は味の素グループは、消費者にきちんとご説明をする、いわゆる広報活動をずいぶん早くにスタートしました。それはいろいろな悩みがあったからです。

たとえば創業期、鈴木三郎助がそれまで世になかった、調味料の素、昆布のうま味の素を知らせていく、また、どう使えばいいのかを知らせるのは、大変なことだったわけです。そのため、広報活動を非常に熱心に行いました。

味の素グループの消費者志向の歴史

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1916-17年には風評被害にも遭いました。「味の素を使うと、あれだけ美味しくなる。あの美味しさは、蛇の粉を使っているのではないか」というのです。雑誌にも掲載され、問屋までが信じるほど、拡大しました。
 実際に見ていただこうと工場見学も行ったのですが、見学者が帰りに「蛇はいなかった」と言い残していった、というエピソードが社史に書かれています。

こうした風評を解くために広報・広告活動、そして消費者とのコミュニケーションをずっと非常に大事にしてきています。
 お客様の意見のなかには質問や提案もありますし、不満、クレームももちろんあるわけです。
 それらにすべて耳を傾け、改善を図ってきました。たとえば

さらに、このような努力を進めて、ASV(Ajinomoto Group Shared Value)すなわち、味の素グループならではの、日本そして世界のお客様との価値観の共有を認識し、しっかりと実践していこう、こういう考え方でこれからも活動していきたいと思います。
 消費生活アドバイザーの皆様方からは、より実践的な意見を頂戴できることが多いと思いますので、今後ともぜひ、ご指導をお願いいたします。
 ご清聴ありがとうございました。

会場風景

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