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資格活用への取組み

■味の素のシステムをベースとして

 こうしたお客様満足度を向上させる仕組みやノウハウは、親会社の味の素から受け継いだもののようである。

 味の素冷凍食品のお客様相談室は、2011年5月までは親会社の味の素のお客様相談センターと同じフロアにあり、同じお客様応対管理システムを使用していた。
 それをベースに味の素冷凍食品の「声ナビシステム」が構築され、お客様から商品名とパッケージに印刷されている賞味期限とお問合せ番号をうかがえば、購入した商品の原料の生産地、製造工場がすぐにわかるようになっている。

 「私が工場に勤務していた10年くらい前から、お客様の声が現場に送られてきていました。夕方や1日遅れで届くこともあり、いまほど早くはなかったんですけれども。
 かつては集計だけでしたが、お客様の声一つひとつを活かそうということで分析なども行うようになり、相談室の人員も増えてきました」(多田主事)

 同社ではISO 9001(品質マネジメントシステム)、ISO 10002(顧客満足マネジメントシステム)の仕組みを活用し、品質保証の取組みの各プロセスでの確実な運営と、取組みの見える化も図っている。
(取材:2017年3月22日)

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集合写真

●福田祐一さん(写真右)
お客様相談室 室長(消費生活アドバイザー28期)

1982年に味の素(株)に入社、業務用食品の営業部門に勤務の後、2000年にカルピス(株)に出向。2006年から味の素のお客様センター勤務、2015年7月にお客様相談室に配属され、2016年4月から室長。
「同僚が消費生活アドバイザー資格を取得したことと、ACAP(公益社団法人消費者関連専門家会議)の活動で出会った資格者の方々に刺激されて、取得しました。さまざまな消費者問題について勉強できたことが、非常によかったと思います。NACSの消費生活アドバイザー資格対策講座のお手伝いをしていまして、ご恩返しのつもりで厳しく添削させていただいています」。好きな自社商品は「ザ★シュウマイ」。「お店の味を超えていると思います!」

●多田滋子(ますこ)さん(写真中)
お客様相談室 主事(消費生活アドバイザー31期)

1979年に四国工場に入社し経理課に配属される。資材チームをへてライン勤務となり、2年間エビ選別・調味料計量工程ラインを担当。2008年から本社お客様相談室勤務に。
「商品の川下からどんどん源流に上がっていくような経験をさせてもらったことが、相談室での仕事にとても役に立っています」。資材チームにいたことで、スーパーに行くと他社製品のトレイをつい研究してしまう。相談室創設期の先輩方の教えを受け継ぎ、相談室の生き字引的存在。
「NACS(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会)の活動で異業種の方と親交ができ、いい刺激を受けています」。好きな自社商品は「ギョーザ」と、四国工場生まれの「エビ寄せフライ」

●浪崎(なみさき)綾子さん(写真左)
お客様相談室(消費生活アドバイザー34期)

2008年に入社。研究・開発センターにて米と野菜の品質向上の研究や冷凍野菜の開発に携わった後、2011年にお客様相談室に。
「開発部門は一所懸命おいしいものをつくろうと仕事をしているのですが、相談室で直接お客様の声をうかがっていると、お客様は味も大事ですけど、それ以外の部分もとても大事にしているんですね。消費生活アドバイザーとして、そうした声が商品につながるように提案したいと思っています」。
おもに回答文書の作成を担当しているが、毎日1時間は電話応対するとともにデータ分析も行う。好きな自社商品は「ギョーザ」。帰りが遅くなっても「これさえあれば、家族の夕食がなんとかなります」

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