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資格活用への取組み

■「お客様の声」による改善事例

 数ある「お客様の声」に基づく改善事例から、3つほどを紹介したい。


お客様の声
 保険料が銀行口座から振替できなかった場合の未収通知をもっと早く送ってほしい。

改善内容
 2018年4月より郵送方法の変更等を行い、従来よりも4日程度早く到着するよう改善した。
 従来、たとえば26日に銀行口座からの保険料引落しが、たまたま残高不足でできなかった場合、その知らせが銀行から届き、本社で処理して郵送するのが翌月10日ぐらいになっていた。それを複数部署が工程を見直して短縮、4日間早めた。


お客様の声
 先進医療技術料は高額で、支払期限内に自己資金から支払うのは負担が大きい。

改善内容
 お客様が安心して治療に専念いただけるよう、医療費が高額となる陽子線および重粒子線による治療を受けられた際に、先進医療給付金を医療機関に直接お支払いする取扱いを2017年7月より開始した。
 通常、医療費の給付金支払いは、お客様が医療機関に支払った領収書を受け取ってから行われるが、それでは数百万円にも及ぶ先進医療技術料の場合、一時的であれ、お客様に過大な負担が生じてしまう。保険会社が医療機関に直接支払えば、それは生じない。部署間で調整し、従来の仕組みを変更して対応。


お客様の声
 契約成立後、到着した保険証券を見たら、契約内容を誤解していたことに気づいた。再確認できる期間を十分に設けてほしい。

改善内容
 お客様が保険証券到着後に契約内容を再確認する期間を十分に設けるため、2019年4月より「クーリング・オフ制度」の適用期間を法定期間である8日から20日に延長した。


 こうした社内改革に近い改善を可能にしたものは、何だったのだろうか。
 竹添部長によれば、
 「一つは、2017年に消費者庁が推進する消費者志向自主宣言を行ったことです。フォローアップ活動を進める過程で、だんだんお客様目線が浸透してきた気がします。
 それから、2016年度にお客様対応に関連する3つの部が統合され、『お客様サービス部』となったことです。統合されたからには、それが活きる改革をしなければ、と」。

 朝日生命は、消費者志向自主宣言をした同年、「お客様本位の業務運営」を基本方針に打ち出した。トップも含めて、全社員が実現に向けて最大限の努力をすることが明確に示されている。
 その進捗状況を把握する指標の一つとされているお客様満足度は、2018年7月現在で75.0%、前年同期より、1.7%アップした。
 「まだまだです。できるだけ早く80%を超えたいです!」(竹添部長)


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