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資格活用への取組み

■「お客さまの声」による改善例

 お客さまからの相談によって改善された一例を紹介しよう。

●風呂用のリモコン用シールの作成

 風呂用のリモコンは、すっきりした洗練されたデザインが好評とはいえ、高齢の方からボタンの境目がわかりにくいという声が多数寄せられた。
 そこで、ボタンの上に貼るシールを作成し、希望する人に送付するようにした。

資料2

●取扱説明書の工夫

 取扱説明書の作成にあたり、一般のお客さまが日常で使う項目はカラーにし、専門的な内容や警告表示などは1色とすることではっきりと分け、基本操作はカラーページだけでできるようにした。

 また、お客さまからの問合せの多い順番にQ&Aをまとめ、相談センターの応対者が写真入りで回答するようにした。この取扱説明書は、(一財)テクニカルコミュニケーター協会が主催する「日本マニュアルコンテスト2012」企画賞および同デザイン奨励賞を受賞。

資料3

 大浪センター長によると、「改善は、他部門との連携によって形になっていくものなのです。実際に取扱説明書を作っているのは研究開発本部の技術資料グループですので、そことの連携になります。かなり緊密な関係になってきています。」

 商品企画室では、企画段階から「お客さまはどういうものを求めているのか」と、お客さま相談センターの意見を求めるようになってきたという。

 それを設計に活かし、ある程度形ができ、取扱説明書の原稿作成に進んだ段階で、再度「この説明でわかるか」とお客さま相談センターにたずねる。

 「お客さまのご意見をもとに改善してほしいところを指摘しても、できあがっている商品の変更はそう簡単ではありません。開発段階でお話させていただければ、それを商品に取り入れていくことができます。いま、そうした流れを取り入れた仕組みを検討しているところです」。(CS推進グループ 内田紀子さん)

■消費生活アドバイザー資格について

 ノーリツでは、消費生活アドバイザーが奨励対象資格となっており、受験関連費用と報奨金を支給している。また、産業能率大学の通信講座に対しては受講料の半額を会社が負担している(修了者のみ)。

 「消費生活アドバイザー資格を取得してよかったことは?」とたずねた。

 「お客さまから法律がらみのお話が寄せられても、『ある程度話はできますよ』という気持ちになれるところが非常によいと思っています。勉強を通して視野が広がりましたし、がんばり通せたことで自信もつきました」。(八木さん)

 「お客さまの声を社内に伝え、改善につなげる大切さが消費生活アドバイザー資格を通じてわかりました。会社も、お客さまの声をより具体的に聞いてくれる方向になってきていると感じています」。(内田さん)

 「いろいろ勉強を重ねるごとに仕事に対する責任感や、会社の消費者対応に自信を深めています。ノーリツで働けてよかったという思いにつながっています」。(鈴木さん)

 「やはり、消費生活アドバイザー資格の勉強をしたことで視野が広がりました。そこをベースに日々の業務に対応できますので、仕事を通して会社全体のCSRにもつながっていると思います」。(大浪センター長)(取材:2013年10月23日)

 < 終 >


大浪善弘さん

大浪善弘さん

お客さま部お客さま相談センター センター長(消費生活アドバイザー27期)

内田紀子さん

内田紀子さん

お客さま部CS推進グループ(消費生活アドバイザー25期)

八木房栄さん

八木房栄さん

お客さま部お客さま相談センター 厨房・システムグループ テクニカルスタッフ (消費生活アドバイザー29期)

鈴木智子さん

鈴木智子さん

お客さま部お客さま相談センター 技術相談グループ テクニカルコミュニケーター (消費生活アドバイザー32期)

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