■相談内容の週報を配信。トップからの返信も
お客様センターの電話受付時間は、平日9:00から17:00。
お客様からの相談は、この電話とメールのほか、販売店経由で営業部門から伝えられるものがある。
それぞれの内訳は、2012年度の相談・約12,000件のうち、電話が94%、販売店経由が4%。メールが2%とのこと。
内容は、商品の問合せが89%、苦情が11%である。
お客様センターではこれらの相談を週報としてまとめ、そのうちの苦情については全件を写真・コメント付きで配布している。
全対応記録は、アクセスできる範囲は異なるものの、基本的には全社員が見られるようになっている。そのうち週報は部長以上の役職者に配布され、もちろん会長や社長をはじめ経営トップも見ていて、感想が入った返信もよくあるという。
■「安全・安心」への対応
ここ数年、「安全・安心」分野の問合せが著しく増加、お客様センターではキーワードとして取り上げ、対応を図っている。
お客様からの電話は、マスメディアの動きとかなり連動する。
たとえば、小麦摂取に批判的な医師の著書が発行されると、「遺伝子組換えの小麦を使っていませんか」という問合せが急に増加する。ちなみに、遺伝子組換えの小麦は商業生産が禁止されており、世界中のどこでも流通していないそうである。
人気テレビ番組でダニアレルギーが取り上げられたときには、小麦粉についての問合せが急増した。
ちなみに、ダニが発生するのは、エサとなる材料が入っているお好み焼粉などのミックスであり、小麦粉にはほとんど発生せず、ミックスは冷蔵庫の保管、小麦粉は開封後には密閉容器に入れて常温で保管するとよいとのこと。
また、製造過程で原材料として使用していないにもかかわらず、アレルギー物質が微量混入してしまうコンタミネーションについての問合せも、時折受けるそうである。パッケージに成分表示が記載されていても、親とすれば不安なのであろう。
お客様センターのマネジャーの穂坂優子さんは、次のように話す。
「不信感をもって電話をかけてこられる方が多いので、できるだけ細かく、即答できるようにしています。即答すると、すごく安心してもらえますね。
そのための事前準備がかなり大変なんですが、工場の所在地、原料の原産地などについて関連部署から最新データをもらう仕組みをつくっています」。
昨年までは放射能に関連して国産への不安が感じられたが、今年に入ってからは国産と聞いて安心されるお客様が多いそうである。