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資格活用への取組み

●エコストアのためのさまざまな取組み

 全店で、ごみを19種類に分別し、売り場ごとに重量を計測して集計している。これは、直営売り場だけではなく、テナントや休憩所なども含むすべてのごみが対象である。

廃棄物計量システム

ユニー(株)環境レポート2013より

 また、全従業員に「なぜ分別するのか。なぜ計量するのか」を理解し、協力してもらうために教育を実施している。その成果は、毎年の廃棄物総量の削減、そしてコスト削減の実績に現れている。
 さらに、この活動や教育を通して、従業員が環境に関心をもつようになり、節電や節水などにも効果が現れている。

 店舗から排出されるごみの約25%が、未利用食品(食品廃棄物)である。販売前に発生するキャベツの外葉や魚のアラ、使用済み食用油などの非可食残さ(食べられないもの)と、商品の売れ残り・飲食の食べ残りなどの製品廃棄(いわゆる食品ロス)がある。

 ユニーではそれらをリサイクル資源として活用し、再び食品を生産して販売する仕組み「食品リサイクルループ」を営業店のある1府18県で構築している。

 未利用食品を野菜や果物の生産に使う堆肥や、豚や鶏の飼料の原料にして、それらを使って生産した農畜産物を店舗で販売するものである。
 これは、近隣の農家と協力して地産地消「作った人の顔の見える野菜・エコ野菜」として、また安全安心かつ新鮮で美味しい野菜として、お客様にたいへん人気がある。

 エコ野菜の畑では、収穫体験を実施して消費者と生産者との交流を図っている。収穫体験には子どもたちも参加して、堆肥の製造過程での発酵臭や温度を体感したり、農作業の大変さや収穫の喜びを実感して「私達は命をいただいて生きている」ことを知り、食物を大切に思う気持ちを感じてもらっている。

収穫体験の様子

循環型農業体験 ユニー(株)環境レポート2013より

 またユニーでは、照明にLEDを使い、空調や冷蔵冷凍設備を省エネにした、建物や設備を環境負荷が少ないものにしている。

 「環境にやさしい店とは、こうした活動をお客様と一緒に進めることによって、『現在より少しでも地球環境を改善して、次世代の子どもたちに渡すことができる店』のことだと思っています」。(百瀬部長)

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