優良企業
流通業の消費者志向体制

 流通業で通商産業大臣表彰を受賞した企業の「消費者志向体制」をご紹介します。 


  第1回(平成2年度)

株式会社ダイエー

  • 「お客様のためにFor The Customers」を経営方針に掲げ、常時、社員に消費者志向意識を徹底。
  • 消費者部門が社長と直結し、商品・営業部門に対し開発・改善の指示・命令及びその結果の報告を求める強い権限を与えられている。
  • 「クレームはお客様の正当な要求」と理解して、消費者の声を積極的に吸い上げ、関連部門が一体となり、品質管理の強化に努めている。
  • 消費生活アドバイザー等の有資格者を有効に活用。等


  第3回(平成4年度)

株式会社イトーヨーカ堂

  • 「お客様に信頼される企業でありたい」の基本理念をめざして、顧客からの信頼度を重視し、社内に徹底、仕入れの責任体制を厳しくしている。
  • 商品の品質保証・安全性について、国等の法令、規制のほか、独自の自主基準により厳しくチェック。
  • 食品は、取引先への工場の立入検査等衛生管理に努めている。
  • 環境対策として、容器の回収、素材変更、簡易包装化等幅広く対応。等


  第4回(平成5年度)

ジャスコ株式会社

  • 「商業を通じて地域社会に奉仕しよう」の社是もと、地域社会の発展と新しい店づくりに取り組む。
  • 製品の開発輸入に積極的で、社内で輸入品の金額、品目の目標を定め、具体的、意欲的に取り組んでいる。
  • 身障者用トイレの全店設置をはじめ、エレベーター等による上下移動の援助、社員の手話受講の奨励等社会的弱者に対する配慮、改善の徹底。
  • 消費者月間、環境月間、リサイクル月間等の重点的なキャンペーンを実施。消費者向け啓発資料、児童の店内見学会の実施。
  • 適切な苦情処理を図るため、苦情処理ガイドラインを徹底。
  • イオングループ環境財団を設立、国内外の環境保全活動を行うとともに、社会福祉基金による施設援助活動も熱心。等


  第5回(平成6年度)

株式会社西友

  • 業態別店舗を通じての市民生活との多面的接触、商品科学研究所との有機的連携による商品安全性の向上と環境問題の改善、年齢別の消費者・生活者のニーズの把握と機敏かつ的確な対応に配慮。
  • 「顧客優先」と「顧客のニーズに即した事業活動」の基本理念を役職員へ周知徹底。高齢者、障害者のために、社員を介添え訓練や盲導犬実技体験に参加させるとともに、全店に案内係を配置するよう努力。
  • 消費者室の長に、営業部門、営業企画部門、管理部門のトップとの常時接触による発言、指導の権限が与えられている。また、フリーダイヤルで受信した情報を分析、商品の安全性、商品開発、業務改善を提言。
  • 資産、仕入れ段階での商品事業部の品質チェックと、店の販売段階での安全衛生部の品質チェック(食品は毎週1回)の2段階審査体制で成果を挙げる。
  • 「エコ委員会」で「環境にやさしく、豊かさを失わない新たな生活文化の創造」の徹底。等


  第6回(平成7年度)

●株式会社ニチイ(マイカル)

  • お客様サービス室を社長直属のゼネラルスタッフとして、働く能力を重視、評価。商品研究所を通して品質、技術、衛生、サービス等をチェックし、顧客等からの「ボイス情報」や「ファミリー提案制度」を各店から収集し、商品・サービスの改善に役立てている。これら情報は、消費者への啓発資料としても提供。
  • 顧客の生活向上、特に快適性や文化性の追求を前提に「商品廉価政策」を経営理念に置き、値頃(ねごろ)を大切に商品、事業、技術の開発に努める一方、従業員向け情報「CSアイ」の発行など顧客満足の向上に取り組む。
  • 「MYCAL環境憲章」を定め、リサイクル活動、環境保全商品の開発、販売員・顧客への啓発活動に積極的に取り組む。「マイカル桑名リサイクルシステム」は施設排出ゴミ80%減量を目指す。
  • 店舗での消費者展、環境展等を実施し、地域住民・消費者との関係、共生に努力。等


  第7回(平成8年度)

●キヤノン販売株式会社

  • キヤノン(株)とともにCS活動を重要課題に位置づけ、CSのシンボルマークを設定するなど、その理念を全社に徹底。
  • 社長直轄のレスポンスセンターや消費者対応窓口連絡会を設置するなど消費者重視の体制をとるとともに、豊富な実務経験と幅広い商品知識を持つ人材を登用、配置。
  • カメラ相談センター、レスポンスセンター、キヤノンステーション、CS調査等による消費者関連情報は「週報/月報」として経営トップに報告されるほか、消費者サービスの向上、製品の改善に効果を発揮。
  • インターネットホームページ、キヤノンFAX情報サービス、サービスセンター、ゼロワンショップ等を通して幅広く情報を提供し、消費者を啓発。
  • 製造物責任やPL法の観点から、キヤノン(株)の開発段階から関与し、「社内モニター制度」、「市場モニター制度」、「改善提案制度」、「CS調査」を通して顧客の商品安全利用に努める。等


  第8回(平成9年度)

●イズミヤ産業株式会社

  • 「お客様に信頼される店づくり」をスローガンに、「安心で満足していただける商品の提供」を目指し、消費者担当部門責任者の取締役総務部長に商品販売停止、取引停止等の措置がとれる権限を与え、時機を失することなく迅速な消費者対応体制をとる。
  • 部長級3名を配置したパブリック業務担当は、消費者サービス、品質管理、環境問題を含む社会貢献、社内広報を主要業務とし、企業の社会的責任の要の役割を果たす。
  • 拠点店舗に「ご意見承り箱」の設置、必要に応じモニター制度の活用等により消費者の生の声を収集し、経営政策に反映させるとともに、「主婦の生活と買い物に関する意識調査」を実施し、店舗レイアウト、商品構成、営業時間等に反映。
  • 地域密着を基本に、「環境・人にやさしいライフスタイル展」を各店で積極的に推進し、環境問題への消費者啓発やエコロジー商品、無添加石鹸の売り上げ増等に寄与。
  • 他社と共同で外部検査機関を設立し、協力工場や納品各社に品質、衛生面での検査、時には立ち入り調査を実施し、指導を徹底。
  • 消費生活アドバイザーを活用して、消費者の意見、苦情を収集し「5050(ゴロゴロ)情報」に纏め、個別の対応や経営改善に生かす。等


  第10回(平成11年度)

●株式会社マルエツ

  • 「フォア・ザ・カスタマーズ」、「環境問題への対応・社会貢献活動」、「健全な食文化・いーとぴあの形成」の三点を経営の重要課題として50年余の歴史を重ねてきた。他スーパーより3、4割多い品揃えをめざし消費者・生活者に選択肢の多様さ、楽しさを提供、地域密着の゛地縁ストア゛に徹底した戦略をとり、社長自ら各店舗を回り現場の意見を取り入れ経営に反映させるなど、消費者志向の姿勢と経営実態がきわめて顕著である。
  • 店長直行便と称するホットラインを設けて客からのクレーム、相談、照会に店長、副店長が対応、3日以内に処理できるシステムを整備している。客からの受信情報は、電子メール、イントラネットなど社内で共有し、ストアブランド商品の開発につなげるなど、双方向のコミュニケーション体制を整え、「完成はあり得ない」と改善、改良に努力している。負担が過重になる店長クラスに向けた人事、報酬制度を整えているほか、女子社員の主任クラスへの登用も進めている。
  • パートタイマーはパートナーと呼んで懇談会を開き、一店舗5名のモニターをお客様重役会に組織するなど、消費者のニーズを把握する受信体制を整える一方、食生活調査を元にした出版活動、料理教室、文化教室など発信活動も活発である。月刊誌「くらし方録」は17万部発行、環境問題、安全問題などの商品知識を提供するホームページには月5千件のアクセスがあって、消費者との受発信活動にも見るべきものがある。
  • 食品主体のスーパーに徹し、鮮度管理にはきわめて敏感である。独自の厳しい品質基準を定めて仕入れ、品質確認には食品の特性に応じ、分、時間、日数、月数などに分けてチェック、グループの消費経済研究所を利用して抜き打ち検査、確認検査などを行っている。週1回開催の商品研究会では社長、商品本部長から担当バイヤーまで出席して、品質の改善、試作品の審査のほか、衛生管理教育にも力を入れ、店舗の各加工段階における衛生管理レベルの向上を図っている。
  • いわゆるハートビル法の趣旨に沿い、車いす、介助具などを常置、売り場も車いすに適したスペースで設計した。盲導犬募金、地域緑化資金など店舗所在地の社会貢献活動を進める一方、牛乳パック、プラスチック製品などの回収、ダイオキシン発生の可能性がある包装材の追放に努め、コピー紙、トイレットペーパー、社内用箋などについてグリーン購入を実施、オフィス、店舗においても省エネ、環境配慮の設計、改善を進めている。


  第16回(平成17年度)

株式会社平和堂

  • 「あなたと共に、地域と共に」をモットーに、「顧客満足度地域No.1をめざす企業」として活動を展開している。消費者関連部門としては、昭和57年より設置の「顧客相談室」を起点にして平成15年に社長に直結したCS推進部を新設、同部に「お客様サービス室」と「品質管理室」を設置し、商品管理体制の強化と消費者からの苦情・相談等に、迅速な対応を心がけている。
  • 消費者関連部門の長であるCS推進部長は、社長、営業本部長等経営トップが出席する各種会議に出席し消費者からの意見・指摘を基に改善提案、情報提供等を行うとともに、「支配人店長会議」に出席し、説明及び改善指示を行うなど、他部門との連携を密接に取ることにより、積極的な消費者対応に取り組む体制を確立している。
  • 商品等の品質・安全性の管理及び保証体制に対する取組みとしては、独自の流通システムや管理制度の実施により、食の安全、安心に努めている。環境対策にも積極的に取り組み、平成16年には環境管理システムISO14001認証を取得、また「買い物袋持参運動」を展開し、大きな成果を挙げている。


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