生活に密着した知識が学べたことがブログの発信でも役立っています
加藤 徳(とく)子さん(消費生活アドバイザー21期)
特別支援教育支援員/ブロガー(東奥日報ホームページ掲載)
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生活に密着した知識が学べたことがブログの発信でも役立っています
加藤 徳(とく)子さん(消費生活アドバイザー21期)
特別支援教育支援員/ブロガー(東奥日報ホームページ掲載)
特別支援教育支援員をされているとうかがいました。
加藤 はい。月曜日から金曜日まで、青森県藤崎町の小学校に特別支援教育支援員として勤務し、7年になります。
特別支援教育支援員は、学校現場で先生たちが授業を進めるなかで、特別の支援を必要とする子どもたちを支援するというのがおもな仕事です。2007年度から開始された新しい制度なので、ご存じない方も多いかもしれません。
担任の先生が30人近くの子どもたちに授業をされるのですが、話を聞いてすぐに理解するのが難しい子どもや、ぼんやりして聞き逃したりする子もいます。
そういった様子を見たときに、近くでもう一度言ってあげたり、丁寧に教えてあげたりします。
私は教員免許をもっていませんが、子どもたちの前では「先生」という立場です。
一方で、私には中学生と小学生の子どもがいるので保護者の気持ちもわかります。ですから教育現場と保護者、両方の側面から支援できるかと思っています。
子どもたちに消費者教育をされることも?
加藤 環境問題をテーマに話す授業は、小学4年生の総合学習の時間に行っています。
得意とするテーマは、地球温暖化問題をからめた省エネです。
京都議定書で日本が2008〜2012年の間に温室効果ガスの排出量を1990年にくらべて6%削減することが義務づけられたことから、「チーム・マイナス6%」という運動が盛り上がった時期がありましたね。
そのとき、一般財団法人省エネルギーセンターによる省エネ普及指導員の養成講座があり、2日間の日程で授業を受けました。
そこで得た知識をベースに、一般市民や大学生などを対象に講座を担当したことが、今の小学校での授業につながっています。
小学生が対象ですから、できるだけ簡単な言葉で伝えなければなりません。たとえば、二酸化炭素という言葉を知っている子どももいれば、知らない子どももいます。「二酸化炭素とは、どんなものか」についても教える必要があるわけです。
飽きないようにする工夫も必要です。
授業では、まず画像を見せます。動画も必ず入れます。子どもたちは動画が好きなんですね、写真よりも。動いていくのをじーっと、一所懸命見てくれます。また、子どもたちは、クイズ形式にすると喜んでくれます。
内容は毎年少しずつ変え、「今年は気象がこうでしたね」といった話題を必ず盛り込むようにしています。すると年々、異常気象が多くなっていると思うんですね。
子どもたちの反応はいかがでしょうか。
加藤 授業が45分間1コマしかないので、子どもたちにはふりかえりのプリントを書いてもらっています。
「いままでやっていた省エネは?」、それから「話を聞いて、これからやろうと思う省エネは?」、そして最後に「自由に感想や質問を」といった内容です。
私は身近なものを取り上げ、「じゃあ、こういうふうに工夫する生活をしてみよう」といった話をしていますので、その感想に「お母さん、お父さんに話したいと思います」とか、「すぐLEDに取り替えます」とか、書いてくれたりするんですよ。
これを読ませてもらうのが、すごく楽しくて。「この授業をやってよかった!」と思います。
また昨年は、青森県の事業で高校生対象に消費者教育の授業をしました。これまでの消費者被害防止ではなく、もっと積極的に賢い消費者になろうという視点での、「消費者市民社会の構築」と題して、ワークショップ形式で行いました。また来年度は、地元の大学での授業を行う予定で、今から、少しプレッシャーを感じています。それでもそういう緊張感が私自身を成長させてくれると思い、日々勉強です。
今後は小学校でも、「自立した消費者を目指す」という分野に取り組んでいきたいですね。
「みんなの消費行動が、応援したい企業への投票」ということを意識して、買い物をできるようになれば、と思っています。