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活躍する消費生活アドバイザー

ところで、宮守さんご自身の資格取得のきっかけは?

宮守 お客さま対応業務の担当になり、消費生活センターの行政相談員の方々と接したときに、この資格を教えていただきました。消費者としてのお客さまに相対することの重要さに気づかされ、民間企業従事者で消費者相談業務等の資格が取得できるのは、唯一、消費生活アドバイザー資格でしたから、迷わず受験を決意しました。

 いざ、勉強をスタートしてみると、消費者関連の幅広い知識が求められることがわかりました。たとえば洗剤や繊維など、日ごろ身近ではない項目も勉強しなくてはいけない。計画をしっかり立てて勉強しないと合格はおぼつかない、と悟りました。

 そこで、半年間の勉強計画を立てました。過去問題集3年分を何度も繰り返し、解答していきました。正解したところはパスしていくのですけれども、苦手な個所やよく理解できていない個所については自分でメモをつくってまとめ、通勤時間などを使って反復しました。
 そうしてつくったテーマ別のメモを何度も読み返して内容を頭に入れつつ、新たなテーマを継ぎ足して広い範囲をカバーする、体系立ったレジュメのようなものをつくり上げていきました。

 第2次試験の論文については、産業能率大学やNACSで行っている集中講座に参加して勉強させていただきました。文章のスタイルや論点のまとめ方、今話題になっているテーマなどを教えてもらったことがたいへん役立ちまして、合格につながったのではないかと思っています。

 サラリーマンである私は、平日はほとんど勉強時間が取れませんので、通勤時間をいかに上手に活用するか、毎日少しずつでも勉強する時間をつくれるかが大切でした。これから受験される方も、同じような状況の方が多いと思いますので、毎日少しずつでも勉強を進めていかれたらよいと思います。

 また週末の使い方がとても大事です。私は半年間、図書館などに通いまして、まとめて勉強するようにしました。皆さんにもお勧めしたいと思います。

消費生活アドバイザー資格が役に立っていると感じることも?

宮守 まず、勉強を通して、消費者関連全般の知識を身に付けられました。今まで何気なく新聞やテレビで見聞きしていた消費者関連の事柄を、自分なりに判断する素養が身についたと言いますか。この事案の何が問題で、今後どうすべきなのか、といったところまで考えられるようになりました。
 仕事上でも、常にお客さまは消費者でもあるという気持ちで対応にあたる意識が芽生えました。

 当社には、社内に有資格者同士の連絡会がありまして、定期的に意見や情報を交換しています。
 自分一人ではなかなか対応が思い至らないお申し出をそこで相談することもあります。新しい解決策の模索に、この有資格者同士の知識や情報、経験の交換が、たいへん役に立っています。今後も一層連携ができるような仕組みをつくり上げていきたいですね。

 また、消費生活センターの行政相談員の方とお話する際に、名刺の「消費生活アドバイザー」の記載にお気づきいただき、「あっ、有資格者の方ですね」と、信頼関係が生まれるきっかけになることがよくあります。
 お互いに消費者対応のプロであることで、相談されるお客さまが納得される解決を導くことができます。行政相談員の方々と対等にお話ができる、この資格の意味と重みを感じています。

 それから現在、私はNACSに参加し、活動しています。ここで、広く社外の有資格者の皆さんと意見交換や交流ができますし、自分自身の見聞や経験を広げることもできます。
 消費生活アドバイザーの皆さんの活動の一助ともなると考えていますので、仕事や家庭と両立させながら、無理のない範囲で活動させていただいています。自分自身も楽しいですし、消費生活アドバイザーとしての知識が一層身につきます。最近は、NACSでの活動が何よりの楽しみになっています。

これから受験される皆さんにメッセージを。

宮守 私は、消費生活アドバイザー資格は、今後ますます価値が上がっていく重要な資格であると考えています。
 試験範囲が広範囲のため、入り口であきらめてしまいがちですけれども、コツコツとまず1カ月間勉強してみてください。そうしますと、頭のなかでいろいろなことが関連づけられるようになります。そこまでたどりつけば、後はどんどん理解が深まり、勉強の能率も上がっていくと思います。
 そうしてさらに3カ月間、勉強を続けてみる。その段階から、きっと輝かしい合格への道が見えてくると思いますので、ぜひ頑張ってください。

(取材:2016年2月19日)
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