消費生活アドバイザー資格についてうかがいたいと思います。取得されたきっかけは?
小黒 入社して10年くらい経ち、お客様相談センターの仕事がひととおりできるようになり、「何かモチベーションを上げるようなことをしたい」と思ったことです。「消費生活アドバイザーだったら、スキルアップにもつながるんじゃないか」と、受験しました。
入社1〜2年目にも一度、会社から資格取得を勧められ、講習会にも参加させてもらったのですが、当時はあまり熱心に勉強しませんでした。そのときの自分への反省もありましたね。
勉強は産業能率大学の通信講座を受講し、その受講者向けにご案内のあったセミナーに参加しました。
いちばん大変だったのは勉強時間の確保。仕事もしていて、家に帰れば主婦で、家庭もありますので。
そこで、朝は30分でもいいから早く起きてテキストを読んだり、帰宅後は、家事を片付けてから寝る前に30分でもいいから勉強したりと、こまごまとしたところで時間をつくりました。
第2次試験の論文は私にとっては一番の難関でした。
これには、2年計画で臨むことにしました。第1次試験は合格すると翌年は免除されますので、2年目は論文試験対策に集中することができます。産業能率大学の論文対策セミナーがすごくわかりやすく、コツを教えてくださったので、何回も書いて練習しました。
消費生活アドバイザー資格が役に立ったことがありましたら。
小黒 幅広い知識が根底にあってお客様に応対するのと、限られた知識しかなくてお客様に応対するのでは、全然深みが違いますので、とても役に立っています。
たとえば以前、こんなことがありました。お客様から「明治は最近、○○に工場を建設するための債券を発行したという事実はあるか」というお問合せをいただいたのですが、そのような事実はなく、また、なぜそのようなことをお客様が聞かれるのか、わからなかったのです。ですが私はすぐに、「これは劇場型の詐欺に弊社の名前が使われているんだな」と気づきました。それで、上司を通してホームページに注意喚起のメッセージを掲載してもらうようにしました。
これは、消費生活アドバイザー資格を取得し、そうした消費者問題に関心をもっているからこそ、気づけたことだと思います。
(取材:2017年5月16日)
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