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資格取得の取組み-事例04

一人ひとりの「プロ化」を進める資格として活用していきたい

ライオン株式会社
お客様センター
佐藤さん
須之内さん
伊藤さん
後藤さん

お客様対応専門員(CAP)資格を部署で取得推進されている経緯を教えてください。

佐藤 当社がお客様に販売している製品は、一般用消費財だけで日用品から医薬品まで500品以上を取り扱っており、お客様センターにお寄せいただく相談の内容も、購入から使い方、廃棄方法まで様々で、広範囲な知識をもとに対応することが求められます。
 一般に、お客様対応部門は苦情対応の部署で、利益を生み出さないコストセンターとされがちですが、私たちは、自部署がファンづくり部署であるとともに、社内の各活動へ価値につながる情報を提供する部署となること目指しています。特に、お客様対応スタッフは、名称をオペレーターからコミュニケーターとし、一人ひとりが常に対応の「プロ」になることを意識し活動しています。
 各資格の取得は、顧客満足度調査や専門研修、電話応対コンクール参加などとともに、この「プロ化」に向けた施策の一つとして推進しています。新しくできたCAP資格は「Consumer Affairs Professional」。この「Professional」が私たちの「プロ化」に込めた想いと一緒で、大いに共感したとともに、お客様対応に関する広範な知識を修得する良い資格と考え、推奨することといたしました。
 私自身が、消費生活アドバイザー資格を取得後、情報収集する中で、日本産業協会の方と接する機会があり、最初に、部署全員に対し、消費生活アドバイザー資格とCAP資格がどのような資格か知ってもらうため、協会担当者による概要説明会を行っていただきました。
 次に、部署内で、資格取得に関心がある社員の任意参加型勉強会「□△○(資格参画サークル)」を始め、資格取得に向けた知識アップやノウハウの共有化を図りました。堅苦しくない双方向型の活動にしたいとの想いを込めたネーミングですが、実際、業務終了後、飲み物持参で、軽くお菓子などを食べながらの勉強会は、和気あいあいとした雰囲気となっています。いくつかの資格を対象にしていますが、メンバーの興味関心が高いCAPについては、多頻度で実施しています。参考書籍でも情報を共有したり、自作の試験問題を配布したり、特にテキストの内容を自分たちの仕事に関連づけることを意識して勉強を進めました。また、先にCAP資格を取得した者が、試験会場の様子や手続きを報告したり、試験に出た問題等を共有したり、サークルとして、皆で合格を目指して協力しあっています。

CAP資格を取得されたコミュニケーターの皆さんから、コメントをいただけますか。

受験しやすい試験スタイルでした
須之内
 消費者対応に関連する知識を自分自身で得られること、また社内での資格説明会や勉強会で、ていねいに指導していただいたことなどから、ぜひ取得したいと思い、挑戦しました。
 通勤時間など、すきま時間を利用して短期集中で学習しました。過去問はありませんでしたが、先に合格された皆さんに勉強方法や試験のアドバイスをいただいたことがとても役立ちました。
 CAP資格はお客様対応業務に活かせると同時に、一消費者としても知識の幅が広がるのでお勧めです。試験も自分の学習進度のタイミングやスケジュールに合わせて受験でき、非常によかったと思います。また、その場で合否がわかるのも挑戦しやすいかなと思いました。
 消費者問題を踏まえて行政の取組みや法令の整備がされてきています。今後も社会の流れに合わせた消費者対応が必要だと思いますので、日ごろからさまざまな消費者問題に関心をもって関連法規などを意識し、お客様とのコミュニケーションに活かしていきたいです。

朝、子どもが起きる前が勉強時間
後藤
 私は今年から日本ヒーブ協議会に参加しています。そこで、生活者と企業のパイプ役といったことに興味を持つようになったことが、この資格取得を目指したきっかけです。
 いつもより早めに起き、子どものお弁当を作る前に勉強しました。先に受験した方が覚えている項目をテキストに線引きし、それを参考にしました。私も、試験を受けた直後に、これから受ける方のために、テキストに線を引きました。みんなで取り組める感じがとても心強かったです。テキストには聞いたことのある言葉が数多く出てきたのですが、改めて勉強することで、今までバラバラだった知識がつながって、理解が深まりました。
 消費者を取り巻く環境は常に変化していますので、知識のブラッシュアップを心掛けて、お客様とのコミュニケーションに活かしていきたいと思っています。
 業務のためだけでなく、一消費者の立場でも役立つことが多い資格ですので、これからも、仲間がたくさん増えることを期待しています。

テキストも面白かったです
伊藤
 私は消費生活アドバイザーの取得を目指していたところ、社内でCAP資格の説明をうかがい、まずはこの資格の取得を通して、消費者問題の基本をしっかりと学ぼうと思いました。
 また、テキストには企業と消費者を結ぶ「企業における消費者対応」などの内容も含まれていたので、実際の仕事でも役に立つと思いました。
 テキストに出てくる言葉は1か所だけではなく、いろいろな分野にまたがって出ており、その点と点を結ぶのに苦労しましたが、巻末の索引を使って紐づけし、ノートに覚えたい内容を書き出して勉強しました。消費者と企業、行政がどのように関わってきたのかという内容や法律の部分は、私個人も消費者の立場から非常に参考になり、テキストも飽きずに面白く読むことができました。
 資格登録をするとメールマガジンなどから、直近の消費者問題などの情報を得ることもできます。消費者問題は日々変化しますので、常にアンテナを広げて、消費者と会社の橋渡し的な存在として、がんばりたいと思います。

佐藤 試験に合格して資格を取得することは一つの目標ではありますが、それが最終目的ではありません。お客様センター以外でもCAP資格に関心をもっている部署もあります。今後は、消費者志向人材の育成という視点から、有資格者だけでなく、関心の高いメンバーと、勉強会など、社内外情報交換の場を設けていきたいと考えています。

〈取材:2019年11月8日〉



ライオン株式会社お客様センター
  • < DATA >
  • ・取組み開始時
  • 2019年4月
  • ・CAP資格登録者数
  • 9人(2019年11月末時点)


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