資格取得の取組み-事例14
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社
お客様相談室 部長
梅本 雅春さん
キリンアンドコミュニケーションズ(株)は、キリングループの工場見学運営事業のほか、同グループのカスタマーサポート事業も行っている企業だ。
キリングループの工場見学運営やカスタマーサポートを担う会社として、お客様との出会いを大切にし、磨き上げたホスピタリティを込めてコミュニケーションをとることを大切にしている。また、お客様相談室ではお客様対応専門員(以下CAP)資格取得を推進しており、梅本氏は2020年にCAPを取得し、2024年消費生活アドバイザーも取得。グループ内で活躍する貴重な資格保有者だ。
●資格にチャレンジしたきっかけ
2020年当時、社内でCAP資格を奨励していたことがきっかけにCAPを取得しました。その際、消費生活アドバイザーという資格があることを知り、いつかチャレンジしようと考えていました。
その後、公益社団法人消費者関連専門家会議(ACAP)の正会員として、幅広い知見を持つ他企業の会員の皆さんと情報交換をする中で、私自身もステップアップする必要があると考え、消費生活アドバイザーを受験することにしました。また、CAP資格を取得していたことが動機を後押ししてくれました。
●学習の工夫
消費生活アドバイザーのテキストを購入したものの範囲が広く途方にくれてしまいました。そこでLECの通信講座を申込み、本格的に学習を開始しました。「消費者の8つ権利と5つ責任」や「特定商取引法」などCAPで学んだ多くの知識が学習を助けてくれました。また、並行して過去問にも取り組んだことによって、出題傾向もつかめ、試験日の2週間前には合格ラインを突破できるようになりました。
2次試験については、出題が予想されそうな課題に集中して取り組み、パソコンを使って800文字におさまる様、トレーニングを行いました。面接は、受験の動機や取得後の活用など、質問を想定し、ある程度の回答内容を頭に入れて試験に望みました。
合格後、多くの方から祝福をいただき、あらためて消費者関連に関わる業界で注目されている資格であることを実感しました。
●学習が活きていると思われること
資格取得で学んだ知識は、日常のお客様対応業務に役立てています。特に法律の知識は、難航するお申出の際、判断の決め手になることもあります。法律を盾に取ってお客様対応することはありませんが、解決方法を模索する上で、頭に入れておくことは重要です。
また、例えば一日の摂取量や成分についてなどの表示をご覧になって、お客様から様々なご質問を受けることも多くなってきました。当社商品の視点のみでなく、改めて食の安全など幅広い内容を学習したことが業務に役立っています。
私どもお客様相談室では「お客様の“健やかな暮らし”のサポーター」を目指し、今まで以上にお客様とのコミュニケーションを大切にし、消費生活アドバイザーで学んだことを活かしながら、お客様に信頼され、喜んでいただける安心・安全な製品、サービス、情報の提供を行っていきたいと思います。
〈取材:2025年4月25日〉
- < DATA:キリンホールディングス株式会社>
- ・消費生活アドバイザー有資格者
- 15名
- ・CAP資格登録者
- 13名(2025年4月現在)