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活躍する消費生活アドバイザー

スリープアドバイザーという資格もお持ちです。どういう資格なのでしょうか。

岩本 日本睡眠科学研究所が認定する資格で、同研究所が主催する講習会(講義、実技の2日間)を受講し、試験に合格すると、授与されます。日本睡眠科学研究所は布団製造・卸の最大手である西川産業株式会社が運営する睡眠に関する研究を行う機関です。

 スリープアドバイザーは、「モノ」としての寝具の知識だけではなく、眠りの基礎知識、寝室環境の整え方などをトータルに提案できるように、睡眠に関する知識を習得しています。
 たとえば、枕と敷き布団はセットで考える。よく、「首が痛いから」と枕を取り替える方がいらっしゃいます。もちろん、原因が枕にある場合はそれでよいのですけれども、敷布団やベッドは使用しているうちに徐々に真ん中がへこんできます。そうすると、寝返りが打ちにくくなります。そうした場合は、枕だけを取り替えても、なかなか状況が改善しないんですね。
 そういったところを含めてトータルにアドバイスしていくのが、スリープアドバイザーなんですよ。

さくら野百貨店仙台店の寝具売場

ネット通販が急速に普及してきていますが、売場で変化を感じられることは?

岩本 インターネット等によって情報の入手が容易になったことから、販売員よりも商品知識があるお客様が増えているように感じています。なかには、過剰なほどの情報に振り回されて、本当に自分に合っているのかわからないまま商品を購入しようとされる方もいらっしゃいます。

 コマーシャルは、どうしても、誰にとってもよいように表現してしまいます。しかし商品には、それぞれ特性があり、ある方にとってはよい商品でも、ある方にとってはそうでない商品もあります。

 健康寝具などでも、「いろいろな種類の商品が発売されているので、実際にどれを選んだらよいかわからない。どうしたらいいでしょう」といったご相談も、よくいただきます。
 そういった方へ、適切なアドバイスを行うことも、百貨店の販売員に求められています。
 百貨店の強みは、なんといっても店舗があり、お客様に実際に商品に触れていただけることです。寝具は言葉で表現するよりも、体感していただくことが大切です。接客する際には、お客様に店頭の寝具に実際に寝てみて、自分の体に合っているかどうか、お試しいただくことをお勧めしています。

消費生活アドバイザー資格が役に立つことも?

岩本 寝具売場では時に、訪問販売で被害に遭われたお客様のお話をお聞きすることがあります。
 布団にダニがいるか検査をしてもらったら、「これまで使っていた布団を引き取ります。新しい布団とぜひ交換してください」と言われ、そんなによくない商品を高額で買ってしまったといった内容です。
 そういった方に適切なアドバイスをするにあたって、この資格で学んだことが役立っています。

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