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活躍する消費生活アドバイザー

どんな勉強法をされたのですか。

小川 まず、通信教育のテキストを取り寄せました。5冊もあるのに驚き「すごいボリュームやなあ。秋までに、これをどう合格ラインまでもっていこうか」と考えました。過去問を解いてみたら、初回が40点くらい。合格ラインは65点らしいので、あと25点です。
 そこで、苦手科目に集中して勉強することにしました。「生活知識」はまったく未知の分野でしたので、勉強した分だけ点数が上がりそうでした。続いて「消費者問題」。異動したてで知識がなく、ここも点数が上がりそうでした。
 こんな感じで25点アップを目指し、夏休みと9月のシルバーウィークの5連休の間、家にこもって勉強しました。それで、第1次試験にぎりぎり通ることができました。
 第2次試験の論文はNACSの講座を受講していた人に、「どんなん?」と、テキストをちょっと見せてもらいました。起承転結あるいは、序論、本論、結論といった構成が大事のようでしたので、そこに注意して書くことにしました。

勉強して、何か気づきはありましたか。

小川 消費生活アドバイザーという資格をとるためには、幅広い知識が必要なことに本当に驚きました。テキストを読み進めていて、自分はそれなりに物知りなつもりでいたけれども、全然知らないことがたくさんあることに気づきましたね。非常に勉強になりました。まさに生活していくうえでは、こういう知識をしっかりもっておいて、それをどう活かすか、どうアウトプットするかが問われる。お世辞抜きで、なるほどと思いました。

 特に消費生活に関わる法律などは、私は法学部卒なのでそれなりの自信があったんですが、「こんなに大事なことを全然知らないやんか」と。刑法より、よほどこちらのほうが実生活で役に立つと改めて思いました。

お客さま部で、消費生活アドバイザー資格が役に立ったことはございますか。

小川 私は当時、消費者の方と接することは少なかったんですけれど、直接お会いしてお話しているときに、「私も消費生活アドバイザー資格をもっていまして…」と言いますと、相手の方の反応がよかった気がします。特に消費者団体の方は、「この人はちゃんと勉強している。同じ土俵で話できる人だ」と感じてくださっているように思いました。

 それから、コールセンターの改善でも役に立ちました。
 当時、大阪ガスのコールセンターには年間370万件ぐらいの電話が入るんですよ。だいたい1日に1万件です。もちろん、「引っ越すのでガスを止めてください」「転入してきたからガス栓を開けて」という電話が圧倒的なのですけれど、ご不満やご要望を言ってこられるお客さんもいらっしゃいます。
 この改善に、消費生活アドバイザーの勉強で学んだ消費者問題の歴史などの知識も踏まえた視点をもつことができました。さらに、お客さまからのお電話に対して、お客さまの立場に立った提案をこちらから付加できないか。そういった取組みの方向も示すことができました。
 それまで、お客さまからの電話はおもに大阪で受けていたんですけれど、転居などによる閉栓開栓といったシンプルな電話は、別の場所でまとめて受けようと、九州にもう一つ拠点を作りました。開栓閉栓のお電話はそちらに回し、大阪のメンバーは、「もっとレベルアップしてお客さまの要望をじっくり時間かけて聞きましょう」「何かご提案しましょう」といった体制にしたんです。
 当時のメンバーも、「よく短期間で九州にコールセンターを立ち上げましたね」「おもしろい仕事でした」と振り返ってくれます。とても懐かしい思い出です。

大阪ガス時代には応援部長もされていますね。

小川 大阪ガスはシンボルスポーツとして野球と陸上の短距離を積極的に応援しています。北京オリンピック100m×4リレーメダリストの朝原宣治さんも大阪ガスに在籍しています。

 野球には応援団がつきものなので、クラブ活動としての応援部が大阪ガスにはあります。社内の部長が順に担当するのが恒例になっており、監査部長時代に私に部長就任の要請がありました。
 私自身は、応援部が練習をしているところに顔を出したり、若手を飲みに連れていって「仕事と応援部、両立目指してがんばりや」と言ってました。
 その頃は野球部の低迷期で、活躍の場がないものですから、応援部にも新入部員が入ってこなかったんです。一番苦しい時期だったので、なんとか現存メンバーのモチベーションを保つよう、「がんばりや」と励ましていました。
 現職への異動のため応援部長は2年で退いたのですが、その後、野球部が再び強くなって、いろいろな大会で活躍するようになり、それとともに応援部にも新入部員が増えました。いまはけっこう隆盛になってきているんです。その結果かどうかわかりませんが、夏の都市対抗野球で大阪ガスの野球部が、今年初めて全国制覇しました。
 いまは応援部OB会の会長をやっています。都市対抗野球の初優勝は、応援部員にとっても長年の悲願。歴代の応援部員やこれまで応援部を支えてくださった方々にも集まっていただいての祝勝会はおおいに盛り上がりました。

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