TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 活躍する消費生活アドバイザー > 良さん インタビュー記事1

活躍する消費生活アドバイザー

良 彦行さん

地域金融機関は、人間力を活かしたお客様サポートが重要です

良 彦行(たから ひこゆき) さん(消費生活アドバイザー27期)
沖縄海邦銀行与那原支店長

1972年、本土復帰の年の沖縄生まれ、東京育ち、那覇在住。1996年に沖縄海邦銀行に入行し、営業店、総合企画部等を経て、本店営業部次長、壷川支店長の後、2019年から現職。(NPO法人)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会沖縄支部監事。消費生活アドバイザー、消費生活専門相談員、国家資格・1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFPR、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、(前)沖縄県消費生活審議会委員。
お得なモノ、新しモノ好きを自認。有資格者の交流への思いも熱い。「気軽に声をかけてください!」

お仕事について簡単にご説明ください。

 沖縄海邦銀行は、沖縄県全域で営業を行う地域密着型の地方銀行です。地域金融機関として地域経済や中小事業者の成長、育成など、地域経済と人を支える重要な役割を果たしています。

 私は与那原(よなばる)支店長として、お客様開拓を積極的に図るとともに、お客様の売上・利益を伸ばしてもらえるようビジネスマッチングや、規模、特性に応じたソリューションを行っています。お客様が儲かる(売上を伸ばしたり、利益を増やす)お手伝いができたときには素直にうれしいです。
 コロナ禍でお客様からの融資相談が集中するなど難しい局面もありますが、地域経済を支えるやりがいがあります。

 与那原町は沖縄県本島南部の東海岸に位置し、隣接する南城市、西原町、南風原(はえばる)町などとともに、製造業や建設業のほか、ロードサイドの飲食、小売業も盛んな地域です。特に与那原町東浜にはマリンタウンと呼ばれる新しい埋め立て地区があり、与那原町の人口増加率を全国でもトップ10に引き上げており、若く元気な町です。

 支店長を拝命する前は、銀行本部の企画部門に所属し、ブランディングの事務局を担当していました。ここで2016年に、全国初となる本格的なスマホ向け金融教育アプリ「クイズ・かいホー伝説」を企画制作しました。本格RPG(ロールプレイングゲーム)風ストーリーで、楽しく消費生活やファイナンシャル・プランニング(FP)知識を深めてもらおうと、各種団体等と連携制作したものです。NACS〈(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会〉にも後援していただいています。あまり周知されていないかもしれませんが(笑)。3,000問以上の本格的なクイズアプリで、金融業界では話題になりました。
 iPhone版、Android版があり、ダウンロード数は約5,000余となっています。
 みなさんもぜひ一度プレイしてもらえるとうれしいです。こちらのページからダウンロード可能です。
「クイズ・かいホー伝説」

近年、銀行を取り巻く環境も大きく変化していますね。

 ICTの進化により金融取引のカタチも変わりつつあります。キャッシュレス決済も広がって、金融機関での為替、決済業務(振込み、各種支払いなど)が縮小していくことは明らかです。今後はネットバンクの利便性をさらに高めていくことや、他業種との連携による部分多機能化(たとえば不動産や人材の情報提供、行政サービス連携など)の必要性が高いと感じています。
 一方で、中小企業や個人事業者に対するソリューション支援や、個人に対する相続、資産運用のサポートについては、引き続き強く推進していく必要性があります。

 IT化やAIの進化で銀行が不要になるといわれていますが、役割が不要になるわけではありません。窓口業務は機械に代わられるとしても、人しかできないサポート、人だからできるコミュニケーションがあるはずです。それぞれのお客様のお立場や環境、趣味、嗜好を考慮したサポートは、人が得意な分野です。機械をうまく使って生産性を高め、人の力を発揮してお客様に喜んでいただけるサービス提供をしたいと思っています。
 地域金融機関は、人間力を活かしたお客様サポートを行うことが重要だと感じています。

▲TOP