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活躍する消費生活アドバイザー

曽我 一石さん

品質管理部に配属後、資格取得。消費者問題や法令などを体系的に学べました

曽我 一石(かずいし)さん(消費生活アドバイザー35期)
株式会社そごう・西武 品質管理部 品質管理担当部長

1988年に株式会社そごう(現:株式会社そごう・西武)入社、外商セールス、店舗販売係長、労働組合専従書記長を経て、2012年より本社品質管理部に配属され現在に至る。消費生活アドバイザー資格取得後、食品安全に関わるHACCP普及指導員や、農林水産省 食品・国際標準・安全管理人材育成講座、繊維製品品質管理士(TES)等を修了・取得する。2019年4月には農林水産省・アセアン連携事業としてマレーシアプトラ大学で実施された食品安全講座の講師も務めている。
趣味はジョギング、サッカー観戦。「カタールW杯での日本代表の躍進は、過去の日本サッカーを経験・知る身からは感慨深いです」

現在のお仕事について、簡単にご説明願います。

曽我 (株)そごう・西武 品質管理部は、本社(東京都豊島区南池袋)で、全国の西武6店舗・そごう4店舗(百貨店)、商事事業部、関連会社などの品質管理業務を総合的に行っています。
 百貨店で取り扱うすべての商品の品質に対して、お客さまに安全・安心と価値ある商品を提供することで、お客さまにご満足していただくことを目指しています。

 品質管理担当部長としての業務は、全店で取り扱い、販売する商品の品質・衛生管理・適正表示に関する統括責任があります。
 そのため私自身が、様々な業務や日々起こる事象に、いわゆる3つの目でとらえて対応・対策することを、心がけています。
 1つめは虫の目です。目の前のものを集中して見る目で、店頭に陳列されている商品の期限表示や広告媒体・POPの表示・表現など、正しいか、誤りはないか集中して確認する視点です。
 2つめは鳥の目です。俯瞰して全体を見る目で、商品を製造しているメーカーの視点、私たち販売している視点と、お客様・消費者の視点など、全体を見て考える視点です。
 3つめは魚の目です。時代の流れや潮流をつかむ目で、新しい商品や販売方法など、未来を見通して流れを見る視点です。
 3つの視点で見て、考えて、社員の品質管理専門能力を向上させる教育・研修・OJTなどを通して、そごう・西武の品質管理体制レベルアップの具現化を、日々努めています。

お客さまからの問合せには、どのように対応されているのでしょうか。

曽我 お客さまからのお問合せは、店舗(百貨店)の売場社員、お得意様セールス(外商)、お客様相談室、web窓口などに直接寄せられる場合と、販売する商品のメーカー・仕入れお取引先などからの場合など、多種多様なケースがあります。
 最近は、インバウンドといわれる外国から観光でご利用されるお客さまからの、お問合せや海外に居住される日本人の方などからのスマホやインターネットでのお問合せもあります。
 そのなかで、品質管理に関すること(商品の原材料・原産地・成分などの表示、POPなど店頭表示、広告媒体表現、商品の異常・変質など)が、品質管理部に報告・連絡・相談があります。

百貨店は扱う商品の種類がたいへん多いかと。工夫されていることなどは?

曽我 そうですね。百貨店で取り扱う商品は、「デパチカ」「デパコス(デパートコスメ)」といわれる食品・化粧品や、ファッション衣料・雑貨、インテリア雑貨、宝飾美術品、ラグジュアリー商品のほか、物産展催事など、商品の種類はとても多くなっています。
 販売単価は10円から数十億円以上と価格帯の幅もとても広く、SKU(Stock Keeping Unit:最小管理単位)は、美術工芸品などの1点物から食品・飲料のようなグローバル大量生産品まで多種多様で、1店舗でのSKU は100万以上と、品揃えはとても深く多岐にわたります。
 そのため、商品ごとに専門的なお問合せや商品試験が必要な場合などは、第3者機関へ問い合わせたり、メーカー・生産者・行政に確認を行ったりします。また、(一社)日本百貨店協会ほか各種団体との連係を行うなど、お客さまに対して誠実なお答えができるように常に努めています。
 当社のお客さまをはじめ、社会に信頼されるそごう・西武を目指して法令や社会の規範、倫理、国際社会の多様な価値観を尊重することを、品質管理部として心がけています。

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