■お客様相談センターのおもな活動
ユニ・チャームお客様相談センターは、受付時間が9時30分〜17時(土・日・祝日および年末年始休み)、現在34名で運営されている。
フリーダイヤルの受付は、1件でも多くのお客様の声を受け留めるため、非通知電話にも対応している。お客様から寄せられる声の9割以上は電話である。
件数は、東日本大震災が発生した2011年をピークに、2012年以降は、45,000件前後で推移している。
「お客様からの問合せや要望等につきましては、理解や共感が得られるような対応をベースに置き、お客様にとって有益な情報を提供しています」。(山田センター長)
お客様より直接、危険・危害にかかわる不具合の申し出があった場合には、日本全国どこであっても、相談センターの商品担当者が訪問。情報を一元化するという面と、お客様対応の訓練を受けている社員のほうがよいと考えるからだ。
さらに、海外での現地生産・販売が進むなか、各国につくられたお客様相談室へのサポートや協力も行っている。
◎お客様相談センターの活動
■お客様対応の流れ〜お客様満足を実現するために〜
アドバイザーがお客様の申し出を苦情と判断した場合は、次のような対応となる。
1.顧客管理システムへの入力、現品の回収
アドバイザーは「お客様の声」を一元管理するスマイル(SMILE)システムに、苦情内容を入力するとともに、苦情商品の送付をお客様に依頼する。
2.代替品の発送/原因調査
商品を製造した工場の担当者がスマイルシステムの入力内容を見て、翌営業日にお客様に代替品を発送する。
商品に印字された製造番号により、どの工場のどのラインでいつ製造されたかがわかるようになっている。回収現品をもとに、苦情原因の調査が行われる。
3.回答書の作成
アドバイザーは工場の調査結果とその対策をまとめた回答書を作成し、お客様に発送する。
むろん、苦情は望ましいものではない。しかし、苦情と誠実に向き合い、解決を図ることで、お客様満足が得られる可能性も出てこよう。
このスマイルシステムは2008年から稼働した。製品のトレーサビリティができるシステムは2002年に既に導入されていたという。
近年は、お客様の安全・安心意識の高まりや相次ぐ企業不祥事により、消費者と信頼関係が薄れていることなどから、ますます、アドバイザー一人ひとりに、お客様の声への傾聴力と誠実な対応が求められるようになっている。
このためユニ・チャームでは、必ず電話の最初と最後に名前を名乗り、最後に「私の説明でご理解いただけましたか」「ご不明な点はございませんでしたか」といった言葉を添えるようにしている。
また、1人のアドバイザーが受付から回答書の送付までを責任をもって担当、一貫性のある適切・迅速な対応を行っている。
「一人ひとりのお客様に合わせた、オンリーワンのお客様対応をしていきたいと考えています。介護用品を扱うヘルスケアでは対応時間が長くなるケースも多いのですけれども、こちらから電話を切ることはなく、お話をうかがわせていただくようにしています」。(原マネージャー)